[Download] "AKIHABARA" by 垣坂弘紫 ~ Book PDF Kindle ePub Free

eBook details

Title: AKIHABARA
Author : 垣坂弘紫
Release Date : January 13, 2016
Genre: High Tech,Books,Sci-Fi & Fantasy,Science Fiction & Literature,
Pages : * pages
Size : 2759 KB

Description

400字詰め原稿用紙換算枚数 91枚(縦書き)

前書き

この小説は、私が二十代のときに書いたSF小説二編を一遍に再構成したものです。

タイトルである『AKIHABARA』は二遍のうちの一遍のそれをそのまま流用しました。

これを書くきっかけとなったのは、私の友人の一言でした。(時期は一九九〇年初頭)

「ラジ館の中って、独特な雰囲気があるだろ。それを使って書くんだよ」

たったこれだけの言葉でしたが、私もラジ館の持つ独特の雰囲気には異様な何かを感じていましたので、その雰囲気に見合ったものは何だろうと考えて捻出したのがクローン人間でした。

この小説を書くに当たって、私は実在する役者さんに私の頭の中で演じてもらいました。主人公である勝呂には西島秀俊さん。勝呂の同僚である榎田には壮年期の故夏八木勲さん。与田先生には鬼籍に入られた根上淳さん。砂辺博士と佐山博士は、該当する役者さんが思い浮かばなかったので、イメージを作り上げて演じてもらいました。

ジャンルの位置づけはSFですが、二十一世紀中にはこれに近い事が起きるのではないかと思っています。それが人類にとって吉と出るのか凶と出るのか、それを分かっているのは神様だけだと思います。

尚、この小説を読まれて不愉快に思われる方がいらっしゃると思います。この場を借りて、深くお詫び申し上げます。

あらすじ

実験動物の使用反対を訴える動物保護団体は、世界中で騒がれていたクローン人間開発の是非を利用して、実験動物の代用としてクローン人間の使用を提唱した。

一方、臓器移植に拘わる様々な問題解決にもクローン人間が有益であることが認識されるようになった。

この二つの世流が動物保護団体の提唱した《自分達のことは自分達で》というスローガンの下に合わさり、それが倫理の壁を突破する原動力となった。

そのような追い風を受けてクローン人間開発は日清月歩で進んだ。

そんな時、秋葉原のそばを流れる神田川で全裸の溺死体が発見された。